このタイトルの『SO』とはsoundでもありsongでもありsoulでもありsophistication (洗練)でもありSoyokaをも駆動する頭二文字。正にアートが彼女を必要としている、そんな時代の幕開けだ。そしてリリース以後何十回聴いたか分からないがある事を確信した。タイトルの「GIRLFRIEND」とは自己でもあり他者でもあるが【let me be my girl friend】と心中叫んでしまう複雑な心象風景をドラマティックなアレンジで包んだ2023年のR&Bポップス。この人はこういう複雑な気持ちをカッコいいポップスとして表現するのが上手いと思う。
— ネノメタル ZOMBIE⚡️ウパルパ猫 Ahead of the TRUTH (@AnatomyOfNMT) 2023年5月12日
....と、なかなか本アルバムリリースから1週間、絶好調な滑り出しを見せる植城微香 さんだが、路上なりライブなりで絶対売ってたら死んでもゲットすべきなのがこのCD。 配信にも『SO』にも収録されていない『星空ライブハウス』と『Sweet Little Demon』という前記事を書くキッカケと言っても良い超絶大名曲が収録してるからだ。
これは今現在入手可能なCD『Endless Love Song』の二曲目に収録されているのだが、最初に聴いた時から全パートのメロディーが満遍なく美しいのに恐れ慄いた一曲だ。普通AメロとBメロが凡庸だけれどサビが恐ろしくキャッチーだとか敢えてBメロだけが群を抜いているとか色々なパターンがあるんだけれども全パートってのは滅多にない。敢えて言うならビートルズ『Here, there &everywhere』とかクイーンの『Bohemian Rhapsody』やAlicia keys『Underdog』とかああいうオールドロックやR&Bの「美メロの嵐」みたいな曲に匹敵すると思う。
次に『One More Crash』という心斎橋Janusでも聴いた事のあるオリジナル曲も披露されたがこれもまた聴いてて途中転調する所とか死ぬほど素晴らしい。この梅田駅近くの商業施設Hep前で本曲を聴いた時にふとあることを確信したものだ。この時全然発表してないが彼女はいずれ大阪でも🍌か🐈の名の付くどこかのライブハウスで近々絶対ワンマンをやるだろうと何故か予知的に思ったものだ。そしてこの直後に正にそのような展開へのプレリュードとなるような、5/31と6/4の大阪と東京でのワンマンライブが告知されたのだ。
❷最高最強最狂のタイトルシーン あと、本作を再度観ておきたい理由は"タイトル"が出る瞬間今まで見た映画作品の中でも最高峰ってくらい掛け値なく素晴らしいからでもある。タイトルが出る瞬間のカタルシスを感じるのはまず個人的に浮かぶのは上田慎一郎監督『スペシャルアクターズ』であるとか阪元裕吾監督『最強殺し屋伝説国岡』であるがまだあれらに匹敵するぐらいだが、あの瞬間は映画マニアならずとも誰しもが感動するであろう演出効果ではなかろうかと思ったりする。『#デリバリーキラー』は『#シャーマンの娘』とは標的へのベクトルが真逆だけど音楽のシングルとアルバムのような一体感がある。 僅か5分の短編なのにシャーマン以上に目を背けるほど残酷で痛いのだ。逆に赤星海花(#木原渚)の手捌きは卓越して洗練されて実は愛情で溢れてるのねと妙に感心してしまった。 正に本作は第四章まであるのだが第1章の終わりで「生身の彼女を見つけなよ」と言い放った後に『僕の死んだ彼女』によるオリジナル曲『conception for three forms of happiness at the state of existence』の轟音ドラムが鳴り響いて赤星海花に寄り添うようにタイトルが浮き上がるあの瞬間たるや!!!!!!!!! もうあそこは本当に鳥肌もので円盤などがリリースされた後も時間ない時でもあのシーンだけ接種するぐらいしっかりと目と心に焼き付ける事だろう、もうそれぐらい最高なのだ。 ほんとシリーズ化、少なくとも第二弾は必須だと思うとか思ってたらパンフレットに第二弾の脚本がごっそり書いてあるではないか。
と名付けられた3月21日に開催されるバンドワンマンから分かるように紛れもなく本盤のタイトル曲。あと、本曲はある意味今までと違う点で驚いた。というのも最初に聴いた時からどこかSmashing Pumpkins的な雰囲気というかWho the Bitchボーカルehiのソロワーク『Here in my heart』のようなアンニュイなオルタナティブロックなアレンジが施されると思ってたからむしろシンプルなアコギに意表を突かれた次第である。
そう言ってSaikaは『道化師の部屋』を歌う。思えば過去のs-igen企画作には『歌えピエロ〜movie by youtu部?』『悲劇のアルレッキーノ』『悶々と愚問』『すうぷ』など常に「道化師」的な存在が示唆されていたが今曲では間違いなく彼女自身がその役割を担わんとする事をマニフェストするかのように思えた。この時ふと彼女が去年の5月に行ったパフォーマンスを思い出した。
そう、ここで再度「おじいさん」とは誰か検証してみよう。一曲目の頭で名言を取り上げ、2曲目では偶然名曲とシンクロするモノローグを引き出し、太陽と言うキーワードを導くというこの日のライブのこれまで述べた数多くの奇跡の中身を鑑みた所、紛れもなく1973年4月8日に92歳でこの世を去った「天才画家」パブロ・ピカソの姿が浮かんでこないだろうか?いやこれ考えようによってはめちゃくちゃオカルトチックな話だけど、これだけ偶然が起これば彼は本当に降臨してたのかと思っても何ら不思議ではない...私はこの日のliveを『ピカソ降臨LIVE in 鑪ら場』と定義し、タイトル通りこれはもはや【ピカソとのセッション】がそこにあったと結論づけよう。
3.What is ART? 本編冒頭で(「芸術は悲しみと苦しみから生まれる」)というイタリアの有名画家であるパブロ・ピカソの名言が引用されているが、正に絵画も映画も音楽ももはやアート全体としてこういう熱狂という起爆剤を苦しみや悲しみなどの感情という発火装置にぶち込んでこそ生まれるものなのかもしれない。 そんな思いで本作が今後劇場公開などを通じて数多くの人々にある種のenthusiasm(熱意)を持って受け入れられる事を祈って私の好きなピカソの名言で締めくくりたい。
本編ラスト曲は『眩しい朝日』にせず『輝く未来へ』にしたのもそんな姿勢の表れだったのかもしれない。ホントにMCも普段通りの「タイトル噛んじゃいました💦」などなどのYouTube配信さながらの感じで(本当は緊張してるのかもしれないが)どこかリラックスしてるようにすら見えた。具体的なライブ本編の最高潮は『ハートレス人間』辺りからそれまでの盛り上がりを更に助長するような物凄い盛り上がりが起こったと思う。或いは世界が滅びようがどうにでもなれ的なヤケクソ感にも似た覚醒感があった。あれを人は「ライブマジック」と呼ぶのかもしれない。繰り返しになるが、2022年11月14日19:04、我々は「夢」が「現実」へと変わった瞬間の中にいた。正にネブワース1996のノエル・ギャラガーではないが「This is history!!!」である。