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Music, Movie, and Manga sometimes Make Me Moved in a Miraculous way.

2020-01-01から1年間の記事一覧

師走になればコケシは〜松本大樹監督『#コケシ・セレナーデ』妄想レビュー

0. 失われた夏 世界の三大喜劇王と呼ばれる、イギリス出身の俳優、映画監督、コメディアン、脚本家Charlie Chaplin(チャールズ・チャップリン)が以下の名言を放っている。 Life is a tragedy when seen in close-up, but a comedy in long-shot. (人生はクロ…

「狂気」と「正気」と「アングスト」の狭間で〜映画「#みぽりん」爆裂レビュー

TABLE OF CONTENTS 1日目; 狂気とトラウマの狭間で 2日目;『スペシャルアクターズ』との相補分布性 3日目; 衝撃のラストシーンを検証する APPENDIX1;上田慎一郎監督登壇イベントにて APPENDIX2;過去記事含む関連レビュー集 1日目; 狂気とトラウマの狭間で 20…

Keep on singing 'til the day〜グローバル・ポップスの先駆者、#Anly が歌い続けることの意義

0. And Anly said... 2020年11月25日、東京・渋谷のduo MUSIC EXCHANGEで開催されたAnlyのメジャーデビュー5周年を記念して開かれた「Anly 5th Anniversary Live」の最終曲『Venus』を目前にして、彼女は流暢な英語で以下のように世界中のリスナー達へ向けて…

誰もがやらないことをやる意義〜映画『#すずしい木陰』における表現者たちのアティテュード

0.その映画の名は ある日、行きつけの美容院で、よく映画や音楽の話の趣味がこれでもかとばかり話が合うのでいつの間にか飲み友達ともなってしまった近所の美容師(男)に髪を切ってもらっていた時の出来事だ。当然そこでの話は「最近何か面白い映画を観たか…

君が笑うあの青空へ〜Who the Bitch『泣きビッチ』大妄想ディスクレビュー!

0.初めに 前回の「ビッチフェス2020」の記事でも触れた通り、Who the Bitchと言うバンドは、もうハッキリ言うがこのコロナ禍に真っ向から対峙して向かい合って戦い続けてきたもう国内では10本の指に入るぐらいと言って良い稀有なバンドだ思う。何せミュージ…

なぜ、Who the Bitchは『ビッチフェス2020』の開催にここまで命を賭けたのか?

1. What is "ビッチフェス2020"? その時、他の出演者のみならず、スタッフも、配信を見ているオーディエンスの誰もがこれまでのフェスさながらの開放的なムードから、ハッと我に返ったように息を飲むように彼女の表情を見つめていた事だろう。そう、この配信…

映画『アルプススタンドのはしの方』が令和2年の夏を代表するべき超ド級の大傑作だった件

物 0. 約4ヶ月ぶりの映画館 このコロナ禍において、最後に映画を観に行ったのっていつだったろう? 個人的にはもうずっと前の真冬の最中ぐらいかと思ってたが、これが意外と中途半端に昔(笑)4月4日のパンクバンドThe Clashなどを題材としたドキュメンタリー…

リモート作品洗練の極致『GCM動画日記』爆裂レビュー〜Case3;『女の話』篇

1. Overview of『GCM動画日記』Case3; 女の話 前回の記事では『GCM動画日記』の記事では、Case1「5人兄妹の話」に焦点を絞って、世間のリモート作品はコロナ禍を意識した設定が多い幾多のリモート作品と一線を画して、その種の空気を一切感じさせず純粋にス…

鈴木実貴子ズ、リハビリワンマン@鑪ら場レポート!〜ライブハウスの未来は何処へ〜

1.今年に入ってダメなライブ何本目... 一曲目『音楽やめたい』の最初のフレーズが、元々の意味から別のニュアンスで解き放たれた瞬間、ここ2ヶ月間存在していた蟠(わだかま)りが徐々に音を立てて崩壊していくのを感じた。 そう、あの「ライブ」が帰ってき…

コロナ禍配信ラッシュのパイオニア、『GCM動画日記』爆裂レビュー〜Case1篇

0. コロナ禍におけるライブ事情あれこれ ここ最近のコロナウイルスによるライブイベントが軒並み中止になったり、マスコミにおけるライブハウスバッシングがもう目に余るほど凄まじいことになっている。別にコロナウィルス自体はライブハウス自体から発症し…

僕は今日を救う、君は明日を救え。-『ワンダーウーマン』(2017)review

WONDER WOMAN - Official Trailer [HD] 予め断っておくが、この話の主人公、ダイアナ・プリンス(ワンダーウーマン)は我々が想像するいわゆる従来の「正義のために戦うヒーロー」という範疇を軽く超えてしまっている。もはやヒーローとしての概念がもはや規格…

今年最強の歴史的名盤となるか?鈴木実貴子ズ『外がうるさい』全曲レビュー!!!

0.歴史的名盤とは 唐突だけど「歴史的な名盤」の基準って一体何なんだろうか? いや、こういう風に大それた命題を掲げてみたものの多分話はそう単純でなものではないだろう。例えば、シングルヒット曲を数多く放ったアーティストがそれらの曲を軸として、残…

加藤昌史さんが中華そば「ムタヒロ」広報室長に!? と言う訳で大阪・福島店で食ってきました🍥

1. April come, he will... 突然演劇の話になるが、あの演劇集団キャラメルボックスのアコースティック・シアターというオリジナル演目に 『4月になれば彼女は』 という人気演目がある。 大雑把にストーリーをいうと 「仕事でアメリカに行ってて15年ぶりに帰…

加藤昌史著『10秒で人の心をつかむ話し方』レビュー

この本の著者、加藤昌史氏は日本を代表する人気劇団の一つである演劇集団キャラメルボックスの製作総指揮、いわば劇団内での総合プロデューサーを担当されている方である。他にも劇場で使用される音楽の選曲などの音楽プロデューサーであったり、劇団会社の…

こんな時代だからこそ〜日常生活に鳴り響くシンガーソングライター・エナのポップネス

0. SSWたちのリアル 今現在、住んでいる関西地域において、トータルすると一体幾つのSSWやバンド、アーティストなどの集う所謂「フェス」なるものが存在しているのだろうか? 例えば、神戸のトアロード・アコースティック・フェスティバル、ミナミホイール、…

孤独の東京ネノグルメ紀行〜渋谷・下北沢・そして、スペアク聖地「エビス参」へ!!

0.東京ネノグルメ紀行 このところ2〜3年ほど結構ハルカトミユキ などのをはじめとする音楽のライブや、最近では『スペシャルアクターズ』『みぽりん 』などのインディーズ映画に関するイベントなどでも東京に遠征に行ったりする事も多くなって、ランチや夕食…

ハルカトミユキは何をcontinueするのか?ーハルミユづくしの関西2 daysから考察する

1. バンドにおけるアイドル化現象 最近twitterなどを見て、たまに違和感があるのが「推し」「課金」いうあの独特の言い回し。あれって元々アイドルとか声優兼シンガーとかあの辺のオタクっぽい連中あたりから頻繁に発生しているイメージがあるのだが、今やゴ…

インディー映画よ、今こそ光れ!『ミドリムシの夢』『みぽりん』そして『恋する小説家』!

1.夢にまで見た"ミドリムシの夢" やっとのことで『スペシャルアクターズ』に出演している富士松社長、いやボスこと富士たくや氏が主演している事もあって、以前から観に行きたかった真田幹也監督作品「ミドリムシの夢」が大阪は阪急十三駅から5-6分ぐらいの…

ロサ巡礼アゲイン〜映画「みぽりん」レビューを中心に

0. 3週間ぶりのシネマ・ロサ つくづく2018年の夏あたりから大ブレイクを果たした上田慎一郎監督『カメラを止めるな!』の出現は革命だったんだな、と思う。あの作品が我々にもたらした効果は、「一つの映画作品の構成の妙を堪能する。」という映画自体の内容…