と、タイトルをつけておきながら個人的には人生初ミナホである。
今回は台風19号の影響で初日と2日目が中止になってしまったと言う異常事態だったのだが、これってかなりの「大英断」だったのではなかろうか。
何しろ初日と2日目で、膨大な数のミュージシャンが公共交通機関など利用して来るだろうし、また大阪オンリーのイベントとはいえども好きなアーティスト目当てに沢山観られるとあって、かなりの大混乱が予測されるからである。
おそらく2日目辺りの関西での天候の様子だと、まっさらに晴れていたので、実行は可能だったに違いない。まあできたとしても何組のアーティストは遠方から来れなくて中止になったり、移動しようも間に合わずといったように、結局のところは大混乱になり、どっち道完全な状態ではできなかったであろうな。
苦渋だっただろうが、本当に良い判断をしたと思う。
と言うわけで、この【初日であり最終日であるミナホ3日目】
個人的に観に行ったのは
❶AmamiyaMaako(SOMAにて)
❷番匠谷紗衣
❸YAIKO×TAKTAKA
❹カネコアヤノ (2-4=全て心斎橋Janusにて)
の4組!
まぁハコの移動の関係で部分的に見れたバンドとか色々あるんだけれども、がっつり最初から最後まで完全に見たのはこの4組ということで絞っておきます。
どのアーティストもやはり1日と2日目が中止になったといった事への何らかの思いがあったようでより丁寧に歌っていた者、或いはより気合が入っていた者、より思いを伝えようとするもの、と普段以上に気合いの入っていた演奏だった事は確か。
誰しもこの「失われた2日間」を取り戻そうと言う気持ちがこもっていたステージングだったというのは全般的に出たように思う。
scene1
で、トップバッターは個人的に初のAmamiyaMaako。キャップを被った小柄でキュートな女の子って感じの彼女だったがステージに出ると、ドラムとギターに囲まれてリズムマシーンを打ち込みながらの演奏はとてもカッコよかった。
これからこういうリズムマシーンやループペダルなどマシーンを使って歌うSSWって増えていくだろうな。そういや開演前に見たホームページのプロフィールの肩書きに【トラックメーカー】ともあるように彼女はかなりアーバンな感じのバックトラックも作っている。そのいかにも東京って感じのオシャレなルックスや肩書きから、東京渋谷のDJイベントに出没しそうなパリピ志向の音楽をイメージしがちだが、聴き心地のいい落ち着いたサウンドが中心になっているのだ。どこか初期のCapsuleのラウンジっぽいサウンドを彷彿とさせつつも、テンション低めのヒップホップ要素を取り入れたという今までありそうでなかった感じがとても気に入った。
殊更、最終曲「City Magic」という曲を気に入った為、終演後、本人にこの曲が入っているCDはどれか、をお聞きして購入したのだった。
scene2
次はここんとこ毎週行っている心斎橋Janusに移動しての番匠谷紗衣。彼女は今まで『神戸アコフェス』、『百花繚乱』と特別感のあるライブイベントで2度観てきたが今回もまさにそれ。もはや関西の女性SSWを象徴する存在だと言っても過言ではないだろう。
にしても過去何度行ってもつくづく不思議なのは、彼女のキャラクターである。もっと言えば歌ってる時とMCに入った時のあのギャップよw。『自分だけの空』やら『紫空』やらあれだけ暗い曲(失礼!)、いや内省的な曲を切なく歌い上げた直後に放つあのMCとのギャップは何w????
しかも今回は「朝起きたらなんかめっちゃ右目の辺り虫に喰われてて(爆笑)
なんか殴られた後みたいになってるんですが、別に殴られたわけじゃない、ってことは言っとこうかと思って(会場大爆笑)。」ってあんた、それわざわざ自分で言わなきゃ誰も気付かんかったぞ。
そんな彼女もミナホで歌えるという事への熱い思いというものはヒシヒシと感じているようでこれまで3回観た中でも最も伝わるモノが多かったステージだったと思う。あと、終演後物販で是非伝えたかった事がその1点と、前のシングルに収録されている『Beautiful dreamer』のカバーが殊の外素晴らしいということだった。本論からズレるがオリジナルじゃないかってくらいあの抑揚のあるメロディーとあの歌声とがピッタリと合ってるのだよ。ああ、あの歌ですか?とささっと一小節歌ってくれた時は1人コンサートみたいでとても嬉しかった(笑)。時期的にも是非あれ歌って欲しい。3月にまた新たな出発点としてBIG CATににてワンマンもやるみたいだしまさに「美しき夢追い人」として飛翔するのではなかろうか?
scene3
YAIKO×TAKTAKA
矢井田瞳とギター男2人組ユニットという、3人ともどもアコースティックギターというレアな編成だった。勿論矢井田さんのライブ見るのは初めてだったが一曲目からあの『ダーリン・ダーリン』でスタートを切る大出血サービスっぷり!この曲でもって彼女は大ブレイクした訳だがこの曲をハイライト、とかラスト曲とかで気合い込めて歌う感じじゃなく、他のお馴染みのヒット曲も新曲自然と同居させて演奏しているのがとても心地よかっただ。ホント全てがエバーグリーンなポップスで、客とのコミュニケーションってかのせ方の凄い上手いのはキャリア(20周年)のなせる技だろう。あとコレ後々思ったがコール&レスポンス曲のコーラス部分が凄くメロディアスで覚えやすい、ってこれセンスだと思う。
ほら、全然知らん人、知ってる人関係なくたまーに「このララ〜♫の部分、結構簡単なんで歌って下さい!」と言うんだけどそのコーラス部分が凄く覚えにくい場合があるんだよなwとか考えたりして...
矢井田 瞳 - I'm here saying nothing / Acoustic Live
scene4
ハイ、きました(笑)問題のカネコアヤノです。こちらも初めて拝見するパターンだったがバックバンドのメンバーが濃すぎ。ベースは小太りモヒカン髭メガネだし、ギターはカート・コバーンかDJIwamiさん的な大柄で長髪なちょっとグランジ入った風防。
(バックバンドは皆有名なバンドからゲストで来ている模様)そんな中で大正時代の画家が書いた座敷わらしのような赤い服を着た痩せた少女が前屈みになってチューニングをしている。それこそが今回のJanusのトリ、カネコアヤノその人だった!
とまぁリハーサルまでずっと本人達がそこにいたんだけどベースのPAへの注文がうるさいことw、と思ったらギターもこの音ください、ドラムまでこの音がどうだ、もう皆んなひとしきり音を鳴らしては注文しまくり大会のようになっていた。ま、この時何となく不安がよぎったのだがこの人たちのサウンドへの拘りかと捉え期待を込め直すことにした。
.....あの、ハッキリ言いますね、ここは特にTLとは違って人が限られるからまさかカネコファンが荒れ狂って反論かますなどはあるまいので、これは偽らざる自分の感想。
先ほどの綿密な音リハをやった意味はあるのかってレベルで音量上げすぎ爆音すぎ煩すぎ。これはもうちょっと脳天が揺れるかってぐらいのレベルでめちゃくちゃ不快でした。もうこれは当時の自分のツイートが何よりもそれを物語っている。
昨日のトリのアクトで、某女性SSWのバックバンド見て思ったがあれだけ開始前にPAにあれこれ指示出して音に細心の注意を払って拘ってるかと思いきや、結果的に耳をつんざくって脳天揺れるかのような爆音って本末転倒感ハンパないよね。本人達は満足してたようだけど音上げりゃ良いってもんじゃないね。
— ネノメタル⚡️New Analysis of an Account of Anatomy’s (@AnatomyOfNMT) October 15, 2019
割と世間の評価も高く若い女性ファンも結構ついてて勢いのある様がわかったが「自分達が楽しめばついてくる」という自意識が強すぎてオーディエンスへの誠実さに欠ける印象。音源を購入したから断言するが音がライブとかけ離れ過ぎている。
— ネノメタル⚡️New Analysis of an Account of Anatomy’s (@AnatomyOfNMT) October 15, 2019
ここまで合わないアーティストっているんだなと自分でも驚きw
いや本当これだったアンコールであれだけ長いこと拍手が鳴り止まずも完全無視で終了したってのも何だかなあって感じだし、他のSSW勢に比べ注目度も高いのでちょっと調子乗ってんじゃないかってぐらいは冷静に思ってました、まあ本人たちが調子に乗らなけりゃライブにならないのだけれどね(笑)。
こういう姿勢が彼女のスタイルっていうのならそれまでだが、やはり音源を二枚購入して後々聴いてみても「ああ、あの曲だ!」ってならないのだ。曲の再現或いは曲の再構築というか曲の原型を留めず爆音大会だったからね、しかも本人たちは満足気な感じだったのが尚更腹たつw
というわけで今回いろんなアーティストとの出会いがあったが個人的にはたまたま入ったAmamiyaMaakoが大当たりで、今回の目玉という心持ちで行ったカネコアヤノがちょっと自分には合わず、ってのは面白かったな。
個人的にこういうフェス系イベントって参加していないので、こういうのも醍醐味なんだろうなと思った。
でもカネコさんに関してはこのステージのみでの感想なので、ちょっと反芻してみても良いかもとも思う。音源も更にあさってもうちょっと聴いて研究してみるかな。
ちなみにJanusのこの展示いつも監獄を思い出すのはわいだけじゃろうかw???