NENOMETALIZED

Music, Movie, and Manga sometimes Make Me Moved in a Miraculous way.

東京弾丸ツアー前編〜東京が産んだ最高傑作、吉田彩花との出会いとその主演舞台『雨雨』レビューを中心に

f:id:NENOMETAL:20210117200626j:plain

0.東京弾丸ツアー、ふたたび

1月10日の日曜日、今の時刻は18:00。

 いよいよ、明日か。

もう今後の人生で、これほどまでに行くか行かないか最後の最後まで迷ったこの「旅」はこの先恐らくないだろうってくらいまで未だに迷っていた。確かに、明日の夕方には既にチケットを入手してて整理番号も最強の「7番」というラッキーナンバーのついた『アルプススタンドのはしの方』高校演劇ver.のチケットは手元にあるのだが、ちょうど今東京都は緊急事態宣言を受けている為、前日とはいえまだまだチケットの払い戻しができる状態ではある。そしてそもそもが舞台前日の今日、ここ関西にいる筈ではなかったのだ。というのも本来泊まるべき池袋駅近くのビジネスホテルの予約と、この日18:00から開演される予定であった吉田彩花主演舞台『雨雨』の観劇共々キャンセルのメールを出してしまっていたからだ。

とはいえ東京都の感染状況は年明け以降ひどさを増していって2000人越えが何日も続いているから東京から望まれぬお土産を持ち帰ってしまうことも十分考えられる訳で、ここは行かないという選択をするべきか、ここは思い切って行くべきか...要するにギリギリまで迷える状況までに自分を追い込んでいたのだ。

 そんな時、一昨年の年末、丸1日かけて池袋のシネマロサから渋谷へと駆け抜けたあの上田慎一郎監督の『スペシャルアクターズ』のイベントに参加すべく弾丸東京旅行をかました時のことをふと思い出した。

nenometal.hatenablog.com

 この時は今のようにコロナのコの字もなかったのだが、「朝早く起きれるか起きれないかという」今考えれば、幾分呑気かつプリミティブな理由で迷っており、その時に行くか行かぬかの判断基準に関して以下のような事を記述している。

前日土曜日に翌朝早起きできるように入浴剤「BARTH」を3錠ほど風呂桶に突っ込み、目覚ましも4:30ぐらいにセットして、バタバタ準備して在来線乗って7:30くらいの「のぞみ号東京行き」に乗って行きましたよ!

 これはどういう事を意味してるかというと【一応行ける準備はしておいて、もし早起きできれば行ってしまえ作戦】を敢行していたということだ。

よし、今回もその作戦で行こう、と。

一応着替えも枕元に置いといて、お土産などもカバンに詰めての準備万端にしておいて、10:00ぐらいには東京に到着できるぐらいスッキリと早く起きれるだろうかというある種の「人体実験」(笑)の敢行だったのだ。

さて、おやすみなさい。

🛌..................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................🛌................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................🛌.............................................................................................................ハイ、6時間経過

さぁ!!!!!起きたぞ!!!さて今は何時だ!!!!

多少寝ぼけ眼を擦りつつ時計を見ると午前5:30だった。これは今から準備して新大阪駅まで行って少なくとも7時台の新幹線には乗れそうだ、となると、10:00台には東京(品川)到着からの小田急線やらJRやら駆使して13:00から開演される『雨雨』当日券販売12:30ぐらいに下北沢には到着できる!!!!

よし!!!!!行こう!!!!!

今回、こういう関東・関西共々大変な時期で、今日1/11という日は、今回下北沢で開催される吉田彩花主演の『雨雨』と、『アルプススタンドのはしの方』が二つとも1日で梯子できるという事で色々と自問自答と検討と早起きの末、今日(1/11)は【不要不急】どころか【必要不可欠】な日という事でやっと自分の中で「Go To 演劇 サイン」が出たのだった!

.....という訳で東京へと向かったのであった。

そう、これが今回時短要請などが無ければ泊まる予定だったが九州出身の田舎者が複雑な東京の交通事情をクリアして演劇2作品観れたという魂の記録のドキュメントである。

f:id:NENOMETAL:20210115161940j:plain

本記事の構成は以下の通りである。

Table of contents

0.弾丸ツアー、ふたたび

1.女優、吉田彩花との出会い

2.『雨雨』レビュー

2.1.『雨雨』概要

2.2 雨とカラーと音楽と...

3. 吉田彩花と鈴木実貴子ズ

3.1 One more mission

3.2 答えはきっと『イントロ』にあり

4. 女優から表現者へ〜吉田彩花の未来

 

 

1.女優、吉田彩花との出会い

今回の旅のタイムテーブルはこんな感じである。今回泊まりなしの丸1日の弾丸ツアーだからめちゃくちゃ大雑把でありながらも、実の所超過密スケジュールである事に気づく(笑)

❶品川着:10:45

 移動(新宿まで行って本屋に寄って小田急線乗って大体30分ぐらい)

❷下北沢:#雨雨@下北沢『劇』小劇場13:00〜15:00

 移動(小田急線からjr乗ったりなんたりして40分ぐらい)

❸浅草:『アルプススタンドのはしの方』@浅草九劇17:00~18:00

 

しかしながらよくよく考えれば、春から今までGCM配信やshowroomで自分の生活の一部になっている吉田彩花さんの主演舞台と夏以降何度も観まくった『アルプススタンドのはしの方』の舞台版が開催されるという事はもはやこれは、我が「2020年カルチャー縮図そのもの」なのだ。この二つの舞台がたった1日のうちに開催される、しかもいずれも同じ時期に開幕されていずれもこの日に千秋楽っていう偶然も偶然にしては出来過ぎ。っもはや「不要不急」ではなく、これは「必要不可欠」なのだろう。

そんな事を考えながら行きの新幹線の中で、今回の最初の舞台『雨雨』の主演女優である「吉田彩花」という女優さんを知ったキッカケについて色々と想起していた。

で、本当これが驚くほど偶然に偶然が重なったまさに綱渡り状態の「奇跡」的なシチュエーションなのでここで改めてご披露したい。

*1 

 【以下は、2年前の回想です...】

2019年の4月28(日)〜29(月)のゴールデンウィーク前半のことだった。

この時、東京は中野にて当時はよく東京にまでライブ遠征していた女性二人組ロックバンドである「ハルカトミユキ」が「中野フェス」という中野駅付近の中野市役所前の広場にて、様々なバンド(他にも神聖かまってちゃんもいた。)などをはじめとして様々なアーティスト続け様に出る無料フェスの野外イベントが開催される事になっていて、ちょうど私個人もその時休みも取れたので1泊2日の泊まりがけで上京する事にした。

で、前日からの泊まりにしたのは、たった1日だけ東京滞在ってのも勿体ないというのが主な理由で、中野駅付近のビジネスホテルを2週間ほど前から予約していた。

その品川駅を降り、中野駅に到着したのが12:00ぐらい。15:00時以降のホテルのチェックインまで時間がまだまだあるので、荷物だけはホテルに預けて中野の町をぶらぶらする事にした。

とはいえ、割とホテル付近は住宅街が多くて逆方向の中野ブロードウェイなどに比べてもあまり目立った物はなかったのだが、偶然一際目を引く建物に出くわした。

そう、本当に偶然に、あの演劇劇場のメッカである「中野ザ・ポケット」が目に飛び込んできたのだ。

 

f:id:NENOMETAL:20210115162204j:plain

当然私は感動した。「ヘェ〜、これがポケットか!!あの演劇集団キャラメルボックスが本拠地のように公演しているあのポケット!!以外とこじんまりしてるけど劇場の作りはとても見やすそうだな。」とか思いながら入り口付近の公演ポスターを見て見ると「遥か2019」の文字が...。

おお、これが公演演目タイトルか...。

f:id:NENOMETAL:20210115162201j:plain

 *2

で、時間を見ると今から3時間後、ちょうどチェックインが済んだ後ぐらいに千秋楽公演があるではないか!しかも遥(はるか)って人の話....明日のメインアクト、ハルカトミユキと同じ名前じゃん、話のネタにもなるし、チェックインまでにちょっと観てみようっとって感じで当日券を買って観た演目の主役が私が吉田彩花という舞台女優を初めて見たきっかけである。

 その時の感動を以下のようにツイートしている。

f:id:NENOMETAL:20210115162210j:plain

 ねぇ!にしてもすごくないですか、この一歩でもズレたら決して吉田彩花という女優と決して出会えるじことはなかったこのギリギリ感。この日は大千秋楽ということもあって「ご縁袋」というのをもらったんだけど「人の縁」というものは不思議なものだという事を実感した訳で。

そもそもこれがハルカトミユキメンバーである福島遥と同じ名前である『遥か2019』という演目名じゃなかったら果たして私は観劇していたのかどうか甚だ疑問であるし、そもそものそもそもが翌日の中野フェスはそのハルカ氏が中野出身であることもキッカケで呼ばれたのだという事らしいので、彼女が中野区以外で生まれていたらあのフェスに出演していたかどうかも甚だ疑問であるし、だとしたら私も当然中野区に行くこともなかったろうし、更にこの演目は宝塚の如く月組星組と区分けされるダブルキャストである事にも注意したい。この時の出演が吉田彩花主演以外の女優さんである可能性もあったわけで、そうなるとその吉田さん以外の女優さんにここまでハマっていたのかどうかは分からない。究極的にこのブログ自体も生まれていなかったであろうし。

 あとこれが最も重要な事だが、この演目が個人的にとても良くて感動して大当たりだったのだ。

 

The Brief Story of『遥か2019』

「宇宙は、人が遠くを目指すためにある。」

2019年に生きる主人公の大学生「山村遥(はるか)」は、幼馴染の3人と今後の進路について話し合っていたところ、
なぜかタイムスリップ!やってきたのは1997年。遥たちが生まれた年だった。

遥が生まれた富士見町は、当時「宇宙開発の町」として知られていたが、現在その事業はとん挫。遥の母は、遥を産んですぐに病死している。

宇宙開発とん挫の謎と、母の死の謎を、4人は目にしていく。

結論から言おう。この時観劇中、もう止めどなく泣いたのだ、なんとこの私が!!

普段どんな感動ものの作品を見たり聴いたりしてもあまり「涙を流す」と言う行為をしない冷酷な私なんだけど、この時はもう溢れる涙を止める事ができなかったのだ。

「未来から来た者は過去を塗り替えられるのか?」

と言う命題自体、これまで演劇というジャンルが宿命のように突き付けられてきたテーマだったが、誕生年1997の主人公・遥の対峙すべき生い立ちは個人観劇史上最大級なヘヴィーさだった。この辛い運命を受け入れ、更に遠い未来へと飛び込もうとする遥。

もう【タイムリープ】の真の意味を知った瞬間であった。

あと本演目は、開演前BGMとして90年代の曲が数多くかかっていて何曲かは認知してるのだが、本編内で使用された楽曲を激しく知りたくなった位にハマった。Pet Shop Boysによる『Go West』は認知できたがその他も良い曲ばかりだったが何の曲か分からないので、もう2年前の演目で可能性薄なんだけど、是非読者の方でご存知の方いたらどなたか教えて欲しいくらい。 *3

で、当然その主人公の遥を演じた吉田彩花のTwitterのアカウントをフォローする様になり、いつしかShowroomをやっているという事実を知るようになって、初めはなかなか配信時間と自分の都合が合わなかったのだが、コロナをキッカケにこちらも自宅にいることが多くなり色々と配信に参加したり、コメントしたり、Twitterでリプライしたりするようになっていった。それから、極め付けはこの人の演技する姿に再会できるチャンスを得られたことで、それが去年の4から6月辺りまでのまさにコロナ禍第一波から二波のあの時期ぐらいに世界最速でエンタメを届けてくれた遠隔撮影ドラマ『GCM動画日記 case1』にも繋がってくるのだ。

nenometal.hatenablog.com

その舞台から1年9ヶ月。次章ではとうとう吉田彩花との演劇舞台での再会・この演目のレビューなどについて述べていきたい。

 

2.『雨雨』レビュー

2.1.『雨雨』概要

そして予定より早く、下北沢「劇」小劇場は一昨年の夏以来2回目なので迷わず12:00ぐらいに無事到着した。

 

『雨雨〜雨に唄えば。そこにはやがて雨は降らなくなるだろう。』

日時:2021年1月7日(木)〜11日(月・祝)

会場:下北沢「劇」小劇場

脚本/演出:マスダヒロユキ(ルート33)

 

corneliuscockblues.amebaownd.com

 

f:id:NENOMETAL:20210115173147j:plain

 

話の内容はこんな感じである。

The Brief Story of『雨雨〜雨に唄えば。そこにはやがて雨は降らなくなるだろう。』

 

急に雨が降ってきたが傘を誰も持ち合わせていない。

そこにいるのは色々な状況の傘を誰も持ち合わせていない人々。

入院中のお笑い芸人水野とその姉妹。

彼の見舞いにきた後輩芸人とそのファン。

そして何となく将来のやりたい事に迷いつつある女子高生達

とその一人の子を狙っていると普通の大学生風の男子二人組。

会社勤めをしながら実は役者になりたいと願う女性。

そして少し影がありつつも歌うことが実は大好きな若い女性。

それぞれがこの雨宿りをする中で、挨拶したり、他愛もないことを話したり、

人生について話し合うようになったり、といつしか心通じ合うようになって

それぞれの登場人物たちが自分にとってどのように生きるべきなのか、

それぞれの本当に生きる指針を見つけ出すようになる。

そしてこの中で、今回の主役が吉田彩花演じるどこかミステリアスな影のある女性、雨宮薗子である。

 そんな彼女らが、雨宿りをしながら不意に話しかけたりしてのぞかれる人間模様と人生観が垣間見えるといった風情の作品だった。とはいえ、別にシリアスに止まらず、脚本と演出担当のマスダヒロユキ氏が吉本出身であるということからか、普通の演劇に比べかなり新喜劇を彷彿とさせる笑いの要素も多く取り入れられていたと思う。

とはいえ、個人的に印象に残ったのは、人生晴れの日だけではなく、必ずこの世界では雨が降らない事はないという残酷な事実の中で垣間見え、照らし出される彼らの人生観の部分。

「彼ら」といったが、別に劇中だけの話ではあるまい。これは当然僕らの状況にも当てはまっていて、喜びや、成功や楽しみだけではなくて、時に怒りや後悔や惜念の思いに満ち溢れる事がある。いやむしろそっちの方が多いのかも。でもそんな時に必要なのは案外ギラつく太陽光ではなく、雨音を聴きながら様々な事を考える時間ではないだろうかと思ったりしたものだ。

 そんな雨宿りの中で時折挿入される様々な「歌」がとても美しくも力強く心に響いてきたものだ。

ところで、話は変わるが、雨宮薗子という女性は、先にも触れた通り水野兄妹はじめ他の登場人物達に比べ世俗感がないというか、ミステリアスな存在だったんだけど、長年演劇集団キャラメルボックスの幾分ファンタジー入った設定に慣れ親しみまくっている私的には、観劇しつつも彼女の設定として以下のような妄想をしたものである。

❶(歌手を目指す女子高生の未来の姿であり、実際に歌手になっている)タイムトラベラー

❷(彼らに生きることの素晴らしさを伝えたかった不緒の事故かなんかで死んでる)亡霊

❸ (雨降りの)神、雨女の神

❹ (または音楽の女神)ミューズ

 

...という妄想。

このような妄想をかました理由は、雨宮薗子が「今友達はいないけど、昔はいた。」的な台詞があって歌手志望の女子高生と一緒に歌い出した瞬間にあったからだ。

❶にもある通り過去の自分に歌う事の大切さを教えに来たんだなと一人納得してたものだった。あと、登場人物全員に生きる事の大切さを教えてくれる❷亡霊的な役目か、或いは雨宮は一旦死んでるが何かの魔法で生を受けて生きているんだけど、水野兄が死にそうな状況なので彼に命を与えてまた元に戻っていく、とかも思ったり。

だが、その後雨宮さんが水野姉妹と思いっきり『アンパンマンのテーマ』を歌っていたのを見るにつけ半ばズッコケそうになりつつ観てて、別段そういうことでもなかった....という自爆はさておいて(笑)。

 

2.2 雨とカラーと音楽と...

『雨雨〜雨に唄えば。そこにはやがて雨は降らなくなるだろう。』という作品は【色、音楽、そしてメッセージ】という3点に焦点が置かれていたように思う。その証拠として、制作チームである演劇ユニットCorneliusCockBlue(s)(CCB)による一連のツイートを提示したい。

 

 

 

そう、確かに雨に唄えば。そこにはやがて雨は降らなくなるだろう。】と登場人物達が言った後で、上演前にこのキャスト名の入ったチラシを見てて、そのクロスワードのように連なる「そこにはいつか虹がかかる。」というセリフを雨宮が発した瞬間に後ろの照明が水色黄色....とまさに虹色になってビカビカと放たれたので「うぉ〜!!!」と思わず鳥肌が立ったものだ。

そうそう、水色といえば、場面転換の時に『水色の水』(by. Thee Michelle Gun Elephant)のイントロがかかったが、個人的にTMGEの音楽が演劇で使われるの初めてだったけどここまで物凄いハマるかと驚いたものだ。この『水色の水』は死ぬほどカッコいい楽曲なので一応上げておこう。


水色の水 THEE MICHELLE GUN ELEPHANT

そういえば本劇団のブレーンであるマスダヒロユキ氏の肩書きに「DJ」というのもあったので1990s以降の日本のrockに造詣でもあるのだろうか。劇団ユニットCorneliusCockBlue(s)のcorneliusってのはあの小山田圭吾のプロジェクトを意識してそうだし....。

*4

 あと本劇を見てもう一つ(というかめちゃくちゃ)驚いた点があった。そもそもが『雨雨』吉田彩花以外キャストに関して何の前情報もなく行ったのだけど、あの映画『アルプススタンドのはしの方』の宮下恵役で出てた中村守里が主演の『書くが、まま』というこれまた傑作映画があるのだが、そこでのいじめっ子役の子(松原瑚春)が出てたのにはめちゃくちゃビックリした。主人公をいじめる役というからには決して良い人では無いが、どことなく少女の無邪気さも感じられる不思議な役柄で個人的にかなり印象に残っていた。

 以下の予告編では0:36~0:38に出てる目のクリッとした女の子である、まぁ目がクリッとした可愛い女子なんだけどこれが結構なヒール役なんです(笑)


映画「書くが、まま」予告編

f:id:NENOMETAL:20210117172919j:plain

(上の写真では真ん中の目のクリッとした(←しつこいわっ)女の子です。)

映画とは違って、本舞台では彼女の役柄は映画での中学生役から年齢的にワンランクアップしての女子高生役だった。歌手を目指そうとするもう一人の女子高生である友人を応援しつつも何となく自分の将来の目標を見つからずにいるんだけど、最後の最後にようやくダンスをもっと極めよう、と決意を新たにする今回は全くヒール要素のない役柄であった。

 

あと、これが最後の最後なんだけど、本演目で気になった点を二点以下で述べたい。

❶一つは、吉田彩花演じる雨宮薗子に関してで、薗子は前半から中盤にかけて他のキャストに比べ、それこそ幽霊説も芽生えるくらいに終始ミステリアスな影のある女性を演じ切っていたのだが、終盤あたりから突如高速ツッコミモードキャラクターに変貌するのだ。というかこのツッコミの速さは、私の中では雨宮薗子の姿ではなく、Showroomやコミカルな演技モードの時などで見せる「素に近い吉田彩花」のキャラクターそのものなのである。この薗子と吉田彩花のギャップを脳内で埋め合わせられる私のような吉田ファンだったら問題ないと言うか逆に拍手喝采だったのだが、彼女を初めて見た人や真面目に演劇を分析するタイプの人が見たら少なからずのキャラクターに関しての違和感があったのではないだろうか。

❷さらに二点目は、主催のマスダヒロユキ氏がしきりに「昨日に比べ、客席のリアクションが乏しい(薄い)」事を指摘していたが、これはハッキリ言って舞台のストーリーに没頭して見たいタイプの私のような人間には逆に現実に戻されたようで集中力が削がれてしまったのも事実。実はそういう客のリアクションが薄く感じる時っていうのは(私も人前に立つ仕事をしているからわかるが)別に大人しい人が多くて白けている、というわけではなく、寧ろ真剣に見ようと全力で受け止めようとする人が多いとも考えられるし、逆に言えば、リアクションがないのはプレゼン側にも少なからず問題がある時でもあるのは身にしみてわかっているからだ。

そこは"Tomorrow is another day"という言葉がある通り、昨日起こった全く同じ事が次の日にも起こることはまずないし、その辺りのライブ感は、フレキシブルかつ臨機応変に臨むべきではないかとも正直思った。だからこそ生の舞台の醍醐味があるのだからとも思うし。

 以上、気になったのは二点だけで、全体的に兎にも角にも素晴らしい舞台でとてもスッキリした気持ちで最後の拍手を送る事ができたように思う。その後もその余韻を引きずるようにもっと下北沢界隈をもっとうろうろしたかったくらいだった。が、その後次の舞台のある浅草駅ヘと向かわねばならず、物販を少し購入して、小田急線へと急ぎ足で飛び乗ったものだ。

そして、その電車の中で早々と吉田彩花の以下のツイートがアップされたのを確認する。


 

3. 吉田彩花と鈴木実貴子ズ

3.1 One more mission

さて、ここで前章の吉田氏は「死ぬほど嬉しい差し入れを頂いた。」とツイートしているのに気づかれただろうか?

 実はその中の差し入れの中に私が彼女に差し上げたものも含まれているのだ。

それはズバリ、今回上京する際に満を辞して準備しておいた以下の二枚の大名盤CDである。

f:id:NENOMETAL:20210115192840j:plain

その差し入れとはズバリ、このブログでも何度も紹介している名古屋の二人組オルタナティブバンド、「鈴木実貴子ズ」関連のものである。
❶ 吉田彩花さん宛のサイン入り名盤CD『外がうるさい』*5

❷ 現時点で配信などされていない通販オンリーでしか聴けない鈴木実貴子ソロ傑作
   『さびつく』(こちらも彩花さん宛にサインが入っている。)
❸ あと、鈴木実貴子ズの本拠地「鑪ら場」やライブ物販で必ず販売されている「手ぬぐい」
    である。

*6

このキッカケというのも彼女は元・バンドマンということもあってとても音楽のセンスがとても良くて、時折Showroomツイキャス配信などでのカラオケやBGM楽曲のセレクトにピンとくるものが多いのだ。

で、別に私はバンド経験も音楽センスが別段良い訳ではないが、偶然なんだけど吉田彩花との音楽の趣味が合うのではないか、センスが近いという事にいつしか気づき始めたのだ。

そこで私は絶対にこの人は鈴木実貴子ズの音楽が好きだと思い、以下のようなリプライを送ったのだ。

f:id:NENOMETAL:20210116221055j:plain

f:id:NENOMETAL:20210117134952j:plain

そう、直感は当たった!まさにドンピシャだったのだ。

そうこうしているうちに実貴子ズのLIVEに行った時に、メンバーである鈴木実貴子、いさみ(ズ)の両メンバーと話してる時に、時折彩花さんの話題になって「アカペラで『問題外』をカバーしたり、ツイキャスラジオ配信で実貴子ズの音楽を熱く語って、かなり愛聴してくれてる舞台で中心に活躍してらっしゃる女優さんが東京にいる。」という話をこちらから降るようになって二人ともとても喜んで下さっていたのだ。
まぁズさんの方は何故か「えぇ?女優さんが、僕らの音楽を!演技に支障はないんですかね??」と何故か心配しているが...笑

 そんな話の流れの中で、私の中である考えが浮かんだ、いずれ近い将来、吉田彩花関連の舞台であるとかイベントかのどこかのタイミングで両者のファンである私がこのこれらの音源をフィジカルCDという形でサインをしても頂いて直接お渡ししよう、という話になって(ってほぼ私が独断で決めたのだが...笑)今回の差し入れ企画へと連動して行ったのである。

 

3.2 答えはきっと『イントロ』にあり

そう、ここで『イントロ』という言葉があるがこれは先にも触れた通りま切れもなく彼女が鈴木実貴子ズの楽曲を聴く中でインスパイアされてできた楽曲タイトルである。

これがそのきっかけツイートである。

f:id:NENOMETAL:20210117175958j:plain

そして1月18日の未明、彼女はこの『イントロ』とタイトルされた曲をアップした。

彼女はこの曲の中で以下のように歌う。*7

*8

 

あきらめていこうぜ そんな歌を聞いて 期待していた自分に気づく

ぶっ壊れていこうぜ そんな歌を聞いて 守っていたんだって嫌気が差す 

あきらめたいけど あきらめられない あきらめられないけど あきらめてないな

こんな夜には あの歌を聞いて 確かめてみるんだ 僕の心  Oh..

(中略)

何にもないけど誰かがいて、何にもないけど 笑っていればって

思う朝には あの歌を流し 確かめてみるんだ今の僕をOh...Oh...

寂れた弦は変えずに弾いた 削れたピークは逃げるように滑る

覚えたコードはあれから増えない 擦れた指に血が滲む

寄り添う歌など 僕にはいらない 励ます歌などまぶしくて聴けない

優しいうたを作る前に聴こう あの歌はぼくを吐き捨ててくれる 

余計な心を吐き捨ててくれる  『イントロ』より抜粋

 

 

この歌詞にある「そんな歌」「あの歌」とは、紛れもなく 実貴子ズの『あきらめていこうぜ』の事であり、あの曲へのアンサーソングである事がわかる。*9

この新曲『イントロ』Showroom配信で2度聴いたことがあるが、ポジもネガも全てひっくるめて先ヘ行かんとする人生という発火装置に対する起爆剤のような歌で本当に素晴らしい曲だと思う。本曲は『あきらめていこうぜ』以外にも『なくしたもん』『アホはくりかえす』などの、荒野にポツンと立ち尽くし何もない地点からスタートする事への悲壮なまでの覚悟が窺える意味でのシンクロニシティを感じる。

ちなみに『あきらめていこうぜ」以下は6:31辺りから聴く事ができる。


鈴木実貴子ズ at 鑪ら場6/7(日)【リハビリワンマン 二日目】本編最後〜アンコール編

正にこの曲を聞けば、『イントロ』は鈴木実貴子ズの遺伝子を継承しつつの吉田彩花 オリジナル楽曲である事を認識できよう。 これがもうお節介な事に、既に先方に伝えてるし、実貴子氏も興味津々目に『あきらめていこうぜ』という曲のチョイスに注目してて是非聴きたいと言っていたし、実貴子ズマニアの私も名曲太鼓判を推してるしで、これは間違いない。

いずれ何らかのリリースという形でこの曲が世の中に出る事を期待している。

 

4.女優から表現者へ〜吉田彩花の未来

今回は残念ながら吉田彩花との面会は果たせず、実際にお会いできなかったのだが、1日のうちで二つも演劇を観に行くことができ、尚且つこのミッションを達成できたのは我ながら奇跡だった。あとコロナ感染の可能性もなきにしもあった中での上京だったけど、あれから1週間経とうとしてる今現在特に何の症状もなく至って健康である、まぁ大丈夫&大成功ってことだ。本当に行ってよかったと思う。*10

そしてそして最後になるが、私が吉田彩花という女優のなぜ、そしてどういう点に惹かれるのかというと、やはり根っからの東京人ならではの人情深さとある種それに根差した芯の強さを兼ね備えている事が大きい。そしてそんなパーソナリティを武器に、この大都会・東京という地でしっかりと立って生きている、そこに限りなく惹かれてしまうのである

何となく日々更新されるTwitterの文面で彼女はよく独自の言葉を用いる。
【おはこんにち】

【行ってき!】
などなどの独自で編み出したであろう「サイカ語」と呼ばれる言葉たち(スイマセン今作りましたw)を武器に稽古だ、収録だ、撮影だ、企画会議だの日々表現者としての道を突き進んでいる様子が想像できるのだが、本当に素直にカッコいいし、本当にリスペクトを込めて支持できる素晴らしい女優であると思う。TVはあまり観ないが、それ以外の映画作品や舞台演劇などと割と人以上に色々と観ている自分だからこそ思うが、もう最高の女優であり、彼女は東京が産んだ最高傑作女優と断言しても良い。このブログタイトルには1ミリたりとも誇張はない。

しかも、もっと楽しみな事に、彼女は去年の夏ぐらいだったと思うが、「S-igen企画(さいげんきかく)」と言う名の独自のエンターテイメント演劇企画を打ち上げたのだ。

9484839322.amebaownd.com

 

コンセプトは以下の通りである。

S-igen(さいげん)企画とは…

小・中劇場の舞台を中心として活動をする
女優・吉田彩花が主宰のプロジェクト。

”頭で思い描く【夢】を再現する”
“やりたいことに際限を作らない“
”小劇場(=S)でも威厳を持て”
をコンセプトにエンターテインメントを
創っていく。

 

 

公式hpなど見れば、もう早々と次回公演「歌えピエロ〜movie by youtu部?」と言う名の演目も今年4月に予定されている。今後はまたこのフォーマットをもとに何か新たなことをやろうとしているのだろう。

*11 

 

....と言うわけで、最後にこの吉田彩花の今後ますますのご活躍を期待すべく、バンド時代を思わせる歌声とバック演奏とともにパフォーマンスされるELLEGARDENの『風の日』のカバー動画を公開してるのでまたまた15000文字を超えての長尺記事になってしまった(←うそつけ確信犯だろw)本記事を締め括りたい。 *12


【ELLEGARDEN】風の日【カバー】

 
 

*1:shiki-sai.amebaownd.com

*2:www.aube-girlsstage.com

*3:しかも遥というキャラクターのみならず美幸という女の子も舞台に出てきてたよな。もうハルカトミユキじゃん。本当どこからとっても偶然が重なった舞台である。

*4:

corneliuscockblues.amebaownd.com

*5:本CDは時を経ても消えないようサイン部分にカバーも被せている。

*6:『外がうるさい』全曲レビュー

nenometal.hatenablog.com

*7:この日、1/18偶然にも鈴木実貴子ズの新曲『正々堂々、死亡』もMVとダウンロードが開始されたのは驚いたね。

*8:本歌詞はShowroom配信当時でメモをとった歌詞なので漢字などの違いはあるかもしれません。中略の箇所は個人的にどちらの表現なのか自信がなかったから省略しておきました、という点を付記しておく。

*9:ここに脚注を書きます

*10:二つ目の演劇『アルプススタンドのはしの方』に関してはいずれ「東京弾丸ツアー後編」にて後述する予定である。

*11:S-igen企画公演 vol.1

「歌えピエロ〜movie by youtu部?」

脚本/演出 吉田彩花

2021年4月13日(火)〜18日(日)全10公演

@高田馬場ラビネスト

*12:で、これはボーナストラックとして1/21にアップされたこの曲にて注釈も締めくくろう。こういう明るい曲も彼女の魅力でもある。