NENOMETALIZED

Music, Movie, and Manga sometimes Make Me Moved in a Miraculous way.

なぜAnlyのライブはこれほどまでに刺さるのか(前編)

 

最近私ネノメタル は、ハルカトミユキ に次いで、沖縄出身のソロSSW、Anlyさんのステージングにもかなりハマっている。今年4月14日に神戸市全般に渡って開催されたアコースティック・フェスティバルから計5回と結構なハイペースで通っている。

 

ざっと紹介するとこんな感じである。

 

4/14、初めてのAnly @神戸アコフェス (with 竹内アンナ、番匠谷紗衣...)

5/19、初のワンマン LOOP tour vol.2 @神戸Varit

6/15、二度目のワンマン LOOP tour vol.2 @梅田BananaHall

9/27、百花繚乱@心斎橋Big Cat(対バン形式 with 番匠谷紗衣、片平里菜、LOVE)

10/4、いめんしょり @心斎橋Janus (アコースティック・ワンマン)

12/15、Sweet Cruising Tour 2019 `梅田シャングリラ(バンドセット、予定)

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このたかだか半年ほどの短期間で彼女が、関西に来る際にはほぼほぼレギュラー化してライブに行くようになったのは神戸アコフェス4/14において彼女のパフォーマンスを見て以来、彼女の魅力はやはりライブでこそ体感すべきだと実感したからだった。

 で、特にこの人のライブには切迫感にも似た思いとともに行かねば!と思ったのは『Fire』というそのタイトル通り炎が燃え盛るようなファンキーかつロックなダイナミズム溢れる拳突きつけるコール・レスポンスを呼ぶ本曲のパフォーマンスに圧倒されたからである。

彼女の必殺技であるループペダルを用いてのこの圧巻のパフォーマンスには、ニルヴァーナのAngst(怒り)も、マイブラの轟音も、EW&Fのグルーヴも全てのロック・ソウルにおけるレジェンド達のドグマも亡霊もステージ上に呼び戻し、それでも【終わらせないよこんなとこじゃ、運命だって宿命だって変えてみせる】と言い切るそんな強い音が鳴っていることを迫力の音と声による説得性を持って思い知ったのだ。

 


Anly - FIRE (Arrange ver., guitar solo with looper pedals) @ Shibuya, Tokyo, 2018.11.15

ね?凄いっしょ??w

昨今の世の中縦ノリ系というかここまで握り拳を突きあげる曲ってないと思うんよね、下手したらミッシェル・ガン・エレファント『ジェニー』とか以来じゃなかろうか。

 勿論彼女の魅力はそこで止まっていない。そんなリズムやグルーヴをループペダルに課したそんな熱狂の景色から、天使が羽衣を紡ぐような美しい情景へと一変する瞬間もあるのだ。

 そして以下の動画は、私が彼女の現時点でのニューアルバム『LOOP』内の曲を音源を最初に聞いて「おお、いい曲だなぁ」とAnlyに興味を持つきっかけとなった『Distance』のパフォーマンスなのだが、この多重のコーラス、ギターのアルペジオが次々にループされては消えていく【音の微粒子のセッション】が顕著に見られるこの号泣必須の壮大なドラマティック・バラードの壮大な曲である。

 


Anly「Distance」

 

ね?凄いっしょ??(2回目)

動画の解像度もそんなに良くなくて、距離感も遠いのだけど(撮った方すいませんw)歌っているAnlyの背中に何度かオーロラのような照明が包み込み、時折天使の羽根のように見えるではないか!

(*この曲はちなみに共作だそうだが、これ作った時作曲者たちは手に汗を握って何度もこの世の曲か、夢じゃなかろうかと手をつねってほおを叩き合ったのではなかろうか?それぐらい天使達が羽衣を互いに取り繕っているかのような神がかりしメロディーラインの調べの美しさ。)

 

そう、確かに王道ロック的なコール&レスポンスも、ヒップホップの攻撃力も、この曲や『Venus』や『beautiful』のようなドラマティックに展開する曲も、全てのグルーヴとアルペジオとコーラスを一メートルにも満たないあのループステーションの中で、ループペダルに課すその手捌きには圧倒される。

もはや圧倒的なあまりにじわじわと目から汗が出てくるほどの感動を覚えるのだ。

ちなみに映画、音楽、その他諸々あらゆるものに対して、どんなに感動しても「涙を流す」という行為をあまりすることのないある種血も涙もない冷酷なワシなのに....w

 更に細かいこと言えば、ピックを口に咥えたり、不意に投げ落としたり、ギターを背面にまわしたり、美しいコーラスやドラムのようなリズム音の録音なども、全てが体の一部であるかのような、まるでギターソロやドラムソロで演奏するのを目撃するに値するようなもはや全てがパフォーマンスの一部になっているのだ。もはや全てが様になっているのだ!センスの神!!!

もっと言えばまさに彼女は音楽の神に選ばれし、愛されている天性のMuse(イギリスのあのバンドの方じゃないよ、『音楽の女神』という意味でのMuseだね)なのかもしれない。

 

そして更に重要なことだが、ただそのテクニカルなパフォーマンスの部分にだけ惹かれる訳ではない。これら全ての音塊を投げ捨ててまでも、ピックもギターも音の塊も全てを投げ打ってまでも投げ捨ててまでも、真っ直ぐ、ほんとストレートに心の真ん中に飛び込んでくるような瞬間に幾度も出くわすからだ。

 

多分ループペダルもギターのテクニックも案外Anlyにとっては必要であろうが、二次的なもので、大切なのは【どうすればオーディエンスの心に突き刺さってくるか】なのではないだろうか。

そこにAnly のアーティストの本質、と言うかCore(核)を見るのだ。

 

なんなんだぜこれは!

 

 

 

...とここまで書いてとりとめなくなっているので更に後編でAnlyの魅力について本ブログで度々語っていきたいと思います(笑)。

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